平成の恋愛まんがの代表格のひとつとして30代、40代の女性に人気が高かった「天使なんかじゃない」
この作品の作者、矢沢あい先生の作品の中でも根強い人気の作品となっています。
物語は創立されたばかりの高校・私立聖学園を舞台に、主人公の冴島 翠(さえじま みどり)と生徒会メンバーであり会長となった須藤 晃(すどう あきら)の二人を中心に、生徒会役員となったメンバーたちの学園生活や友情、そして恋愛模様を描いた作品となっています。
この作品を読んだ人は、「こんな学園生活を送ってみたい!」と思うような、自由な高校生活を描いており、当時を懐かしむ人もいるのではないでしょうか?
そんな、人気まんが「天使なんかじゃない」についての気になる情報をまとめてみました。
天使なんかじゃないの単行本は全巻でいくつ?完全版との違いは?
「天使なんかじゃない」は集英社の雑誌『りぼん』において、1991年(平成3年)9月から1994年11月まで連載をされた作品です。
単行本としては、全8巻発売されています。
完全版コミックスは2000年10月30日発売さました。
全4巻となっていて、2000年10月30日には1巻と2巻が、2000年12月15日に3巻と4巻が発売されました。
単行本が8巻に対して、完全版コミックスが全4巻となっているので、完全版コミックスでは、単行本2巻分が1冊にまとめられている計算になります。
完全版コミックスの方には、矢沢あい先生の描き下ろしエッセイまんがと、女優の黒沢 優さんの解説がついているので、単行本とは違った内容が楽しめるようになっています。
ストーリーをじっくり楽しみながら読みたい人は単行本で、一気に読み進めたい人は完全版コミックスを購入するのもいいですね。
天使なんかじゃないのあらすじは?
創立されたばかりの高校・私立聖学園。第一期生として入学した冴島翠(みどり)は、2学期早々生徒会役員候補に担ぎ出されてしまいます。
そして、その日の午後に開催された、生徒会役員選挙の立会演説会でスピーチする羽目になってしまいました。緊張した面持ちで講堂に行くと、立候補者の中に以前、学校帰りに公園でネコを拾っている姿を見かけてから気になっていたリーゼントの男子生徒、須藤晃(あきら)を見つけました。
くじ引きで最初にスピーチを始めた冴島翠でしたが、演説台に向かう途中でマイクコードに足を引っ掛けて転んでしまいます。さらに悪いことが重なり、転んだ時にスカートがめくれてしまい、全校生徒の目の前で自分のパンツを丸出しにしてしまう失態を犯してしまいました。
この最悪な状況を須藤晃のフォローにより無事切り抜けることができた冴島翠は、ますます須藤晃のことが気になる存在になります。
そして投票の結果、冴島翠と須藤晃、そして麻宮裕子(まみりん)、学園随一のイケメンとして女子生徒の人気ののある瀧川秀一(タキガワマン)、冴島翠の幼馴染みの河野文太(文ちゃん)の5人が第一期生徒会役員に就任することになりました。こうして、冴島翠は須藤晃たちと生徒会活動を通じながら、学園内の友情や恋愛模様が描かれていくのです。
物語の冒頭から、衝撃的な展開となっていることもあって、おもしろそうなストーリーが展開されそうな内容となっています。
もちろん、この先もいろんな事件が起こるのですが、その出来事を通じて、主人公の2人と他の生徒会メンバーたちが葛藤しながらも成長していく姿が見られる、笑いあり、涙ありな展開となっています。
天使なんかじゃないの名物キャラクターといえばまみりん
このまんがの登場人物の中で、主人公冴島緑と須藤晃の2人についで、この物語に欠かせない名物キャラクターといえば、「まみりん」ではないでしょうか?
「まみりん」とは、生徒会役員メンバーのひとり、麻宮裕子。
聖学園第一期生徒会では書記を担当しています。
左目の下のホクロが特徴的で、クールな美人キャラクターです。
頭脳明晰なお嬢様で、怖がり屋で、お化けが苦手。
内向的でとっつきにくい性格をしています。
そんな性格もあってか、孤立しがちだったまみりんですが、生徒会役員としての活動を通じて、主人公の冴島翠と親友になりました。
そんなまみりんですが、父親はラブホテルとパチンコ屋の社長という、突っ込みどころ満載の環境で育ちました。
生徒会役員メンバーの瀧川秀一とは中学時代の同級生で5年間ずっと瀧川のことが好きでした。
このまんがは、主人公の冴島翠と須藤晃の2人の関係だけでなく、まみりんと瀧川の関係も描かれています。まみりんのとっつきにくい性格が災いして、瀧川との関係をこじらしていましたが、そんな2人が関係を深めていく様子に、キュンキュンした読者がかなりいるんじゃないでしょうか?
天使なんかじゃない メンバーのその後は?
聖学園の生徒会役員メンバーたちの3年間の学園生活を描いているこの物語ですが、5人のメンバーがその後どうなったのか、非常に気になると思います。
そこで、5人のメンバーのその後をここで少しご紹介したいと思います。
冴島翠(みどり) 3年間の学園生活の中で、須藤晃と恋人になりましたが、ある事件をきっかけに一時別れたりしていました。しかし、最終的に2人は今まで以上にお互いを必要とするパートナーとして将来を約束する恋人になりました。そして翠自身は、高校卒業後は自分の夢であった、美術大学に進学し、美術教師として母校(聖学園)に戻ってきます。
須藤晃(あきら) 3年間の学園生活の中で、突然学校を休学したりして、一時卒業が危ぶまれましたが、なんとか無事に高校を卒業することができました。晃の父親は会社を経営しており、裕福な家庭でしたが、母親が離婚したことをきっかけに父親との関係が悪化していましたが、高校を卒業するころには父親の会社を継きたいと考えるようになり、一流大学に進学をしました。
麻宮裕子(まみりん) 5年間片思いをしていた瀧川秀一と結ばれ、晴れて恋人となりました。しかし、子供の頃からの夢だった、翻訳の仕事に就くために、高校卒業後はイギリスに留学することになりました。この1件で最後にまた、瀧川との関係に一波乱起こりましたが、結果として瀧川とは遠距離恋愛を続ける形になりました。
瀧川秀一(タキガワマン) もともと、麻宮裕子の後輩の原田志乃と付き合っていましたが、生徒会役員で一緒になることが多かったまみりんのことが気になる存在にな原田志乃と別れて、まみりんと恋人になりました。そして、高校卒業後まみりんがイギリス留学を考えていることを知り、一時期険悪な関係になりましたが、遠距離恋愛を続けることになりました。瀧川自身は大学に進学しました。
河野文太(文ちゃん) 翠の親友でもある文ちゃんは、ラグビー部の所属する体育会系です。そんなこともあり、高校卒業後は体育大学へ進学をしました。また、在学中に瀧川の元カノである原田志乃の友達だった谷口マコと付き合うようになり、大学進学後も付き合いが続いている模様。
このように、第一期生徒会役員メンバー達は、充実した学園生活を送れた様子が分かると思います。
天使なんかじゃないの一番の名言といえばやっぱりまみりん!
この物語の中では、登場するキャラクター達による、いろんな名言があります。
それらを全部紹介していきたいのですが、それはまた別の記事で紹介していきます。
そんな名言溢れるこのまんがの中で、一番の名言と言われているシーンがあります。
それは、単行本3巻(完全版2巻)に描かれている麻宮裕子(まみりん)が発した一言です。
あたしは、冴島翠みたいになりたい
これは、作者の矢沢あい先生が集英社のスペシャルインタビューの中でも、特に印象に残ったシーンとして紹介している名言です。
麻宮裕子(まみりん)は高校に入学したころから、自分の夢である「イギリスへ留学すること」を目標に勉強に励んでいました。しかし、冴島翠をはじめ、生徒会役員メンバーとの交流を深めていく中で、いつも明るく元気で常にクラスの人気者である冴島翠と、とっつきにくい性格や、ひとを寄せ付けない雰囲気のせいで、周囲から孤立しがちな自身を比較するようになりました。
そんな時に、翠から「将来は何になりたいの?」と聞かれた時の答えとしてまみりんから出てきた、「あたしは、冴島翠みたいになりたい」という一言。
これは、頑なに周りの人との関係を深めようとしないまみりんのなかで、心情が大きく変化していることを表す象徴的なシーンだとも言えます。
実はマミリンはこれ以外にも名言が多くあります。マミリンのその他の名言は別記事でご紹介します。
このように、印象深いシーン満載の「天使なんかじゃない」の気になる情報をまとめてみました。
まだ、読んだことがない方はぜひ、個性豊かなキャラクター達の名言も楽しみに読んでみてくださいね。
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